カリスマ先生の授業でバナーを作って思ったことが、
まずは「(文字だけなのに)バランスを取るのが難しい」ということ。
それともう一つ、「白黒の文字だけで『魅せる』のはとても難しい」ということを感じました。
そこで、ふととある方のことを思い出しました。
苦手な方には申し訳ないのですが、ボーカロイドを使って曲を発表しているEZFGさんという方です。
この方の作る曲が私は好きなのですが、PVも凄いのです。
「ボカロってあれでしょ? 初音ミクとかがキャッキャしてるんでしょ?」って思うじゃないですか。
EZFGさんの曲のPVにはキャラクターは一切出てこないんです。
しかもどの曲のPVも白黒。色すらないんです。
白黒の世界で、しかも文字だけで、めちゃくちゃ『魅せる』PVを作る方なのです。
しかも曲も自力で作ってるからどこまでマルチなんだこの人は……。
本家はニコニコ動画ですがニコニコ動画をこのブログには貼れないようなのでYouTubeの転載を載せてみようと思います。
ブラフライアー
「紙を鉛筆で塗りつぶして歌詞を消しゴムで消すことで書いていく」という手法が取られています。
すごい手間暇かかってますよね……。
そもそもこの曲に使われているボーカロイドにはキャラクターがいないんですけれど、
キャラに頼らないで勝負する姿勢がとてもカッコいいと思いました。
magician's operation
こちらは「文字を切り取って並べては吹き飛ばす」という手法が取られています。
時折ぱらぱらと文字が降ってきたり、時折斜めになった文字を直したりなど、
間奏でも飽きないPVだと思います。
この曲には「巡音ルカ」というキャラクターのボーカロイドが使われているのですが、
ルカは一切出てきません。
サイバーサンダーサイダー
これはおそらくシャーペンか鉛筆で歌詞を書いたものをスキャンしたんだと思います。
掠れ方がそれっぽいので。
時折降ってきて踊る棒人間以外にキャラクターらしいキャラクターは出てきません。
また、1行16文字になっており、1行=1小節 で歌詞の配置とリズムがリンクしているんですよね。
こういう細かい魅せ方の工夫が凄いと思います。
とても痛い痛がりたい
こちらは中央に歌詞が出ると同時にバックにも歌詞が出てきます。
バックのほうの歌詞はサイバーサンダーサイダーと同様歌詞の配置とリズムがリンクしています。
他にもEZFGさんの曲はあるのですが(歌詞を糸で縫って表現した曲や、モザイクが徐々に外れて歌詞が見えるようになるものなど)
単に好きなものを紹介するだけになってしまうのでこのへんでやめておきます。
EZFGさんの曲はニコニコ動画でとても高い評価を得ています。
曲が良いというのももちろんなのですが、「白黒」「歌詞だけ」で表現している特徴的なPVもEZFGさんの人気を支える要素の一つのように思います。
何年か前に、作曲者を隠して曲を公開して「この曲を作曲したボカロPは誰だ!」というものがあったのですが、
EZFGさんはPVが特徴的すぎて速攻でバレていました。
キャラに頼らずここまで魅せるPVを作ってしまう氏には本当に唸るばかりです。
こういう面白い表現はどんどん吸収して自分のものにしていきたいですね。
たとえばPCでイラストを描くにしても、白黒で塗ってからオーバーレイで色を付ける
グリザイユ画法とか、ちょっとやってみたいです。
ものの明度をいかに捉えられてないかが浮き彫りになりそうですが……。
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